12 コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングスグループ(CCBJHグループ)は、これまで発行していた「アニュアルレビュー」と「CSVレポート」を統合し、このたび、初の統合報告書として「統合報告書2022」を発行いたしました。この統合報告書を通じて、株主・投資家をはじめとするすべてのステークホルダーのみなさまに向けて、中長期的な価値創造のプロセスについてより深くご理解いただくための情報開示に努めてまいります。 当社は、企業理念「Paint it RED! 未来を塗りかえろ。」で定めた「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造する」というミッションのもと、日々の事業活動に取り 2022年は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和する一方、外部要因によってコストが大幅に増加するなど、厳しい環境下でのビジネスの舵取りを強いられてきました。そのようななか、当社は、原材料・資材・エネルギー価格の高騰や為替の影響への対応と収益基盤の強化を図るべく、価格戦略の一環として、業界に先駆け製品の価格改定を実施してまいりました。2022年5月に大型PETボトル製品、10月に小型パッケージ製品などにおいて価格改定を実施し、強い意志に基づく経営判断と徹底した市場実行により、すでにケース当たり納価の改善などの成果が表れてきております。このような構造的な収益性改善の取り組みは、将来の飲料業界および当社のビジネスにとって、たいへん重要なことだと考えております。また、成長の観点では、人出回復や猛暑による需要増加の機会を最大限に捉えるべく、これまで強化組んでおります。日本の飲料業界を取り巻く環境は大きく変化し、その変化のスピードは加速しております。当社は、このような環境の変化に機敏に対応しながら、将来にわたって成長し続ける会社となるべく、当社ならではの価値創造プロセスを通じて、事業の成長を推し進めるとともに、社会との共創価値の実現を図ってまいります。 本統合報告書では、総合飲料企業として、お客さまに安全にかつ安心してお飲みいただける製品をお届けするための取り組み、中長期的な価値創造の考え方、持続的な成長を実現するための戦略、共創価値(CSV : Creating Shared Value)の実現に向けた取り組みなどについてご報告いたします。してきた成長基盤を活用するとともに効果的な営業活動を実施することにより、販売数量と金額シェアの成長を実現いたしました。製品の安定供給に向けては、S&OP(Sales and Operations Planning)プロセスを刷新しており、これまで課題であった需要の急な増減に対する製品供給のサービスレベルが大幅に改善し、数量増加に貢献いたしました。そのほか、国内2つ目となる自動物流センター「明石メガDC(Distribution Center)」の稼働開始など、将来の成長につながる変革についても、取り組みを緩めることなく推し進めております。さらに、継続して行っているバランスシートの適正化にも取り組んでまいりました。将来の成長に向け、さまざまな分野で取り組んできた主要施策が着実に成果を創出しており、当社の戦略の方向性は正しいと確信しております。「統合報告書2022」の発行にあたって2022年はこれまでの変革の取り組みが着実に成果を創出利益をともなう成長の実現に向け、構造的な収益性改善に最優先に取り組む
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