2021年の事業環境は、新型コロナウイルス感染症が引き続き猛威を振るうなか、人出の回復が限定的であったこと、総需要の回復遅れを背景に競争環境が継続したことなどから、厳しいものとなりました。当社は、そのようななか、コントロールできる分野に経営資源を集中させ、市場シェアの維持やあらゆる分野におけるコスト削減の取り組みなど、ビジネスを「守る」ための施策に取り組んでまいりました。また、業績が厳しい状況で推移するなかではありましたが、人出が戻った際に需要増を捉えて力強い成長を果たせるよう、成長基盤の構築や変革の推進に注力してきました。足元では、まん延防止等重点措置の終了にともない、人出は回復傾向にありますが、原材料・資材価格の世界的な高騰など、新たな課題が顕在化している状況です。2022年も引き続き厳しい事業環境が見込まれますが、当社は、将来の持続的な成長を実現するために、まずは成長軌道への回帰を目指してまいります。そして、将来にわたって成長し続ける会社となるべく、当社のミッションに基づく価値創造プロセスを通じて、事業成長を果たすとともに、社会との共創価値の実現を図ってまいります。 2021年は、米国ジョージア州アトランタで「コカ・コーラ」が誕生して135年、日本で販売されるようになって65年という節目の年でした。そして今年4月、当社は誕生5周年を迎えました。当社の事業活動を支えてくださっているすべてのステークホルダーのみなさまに改めて心より感謝申し上げます。 当社のミッションは「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造する」ことです。飲料は、生活必需品であり、嗜好品でもあります。現在、コカ・コーラシステムは、日本で約40のブランドを展開しており、当社は600を超える製品 当社は、さまざまな経営資源を活用し、ステークホルダーのみなさまに価値を提供し続けることにコミットしております。当社は、2017年の発足以降、国内最大、世界でも有数の規模をもつコカ・コーラボトラーとして、スケールを活かした事業戦略を推進してまいりました。また、販売計画から調達、製品製造、物流、販売、リサイクルまでの強固なバリューチェーンを構築し、提供価値の最大化を図ってまいりました。この当社のバリューチェーンには、製品のもととなる原液の供給や製品の企画・ラインナップを取り揃えています。当社は総合飲料企業として、安全な製品を安心して飲んでいただけるようお届けすることはもちろんのこと、イノベーションの実現により多様化するお客さまのニーズに応えるとともに、新たな飲用機会の創造に努めております。新型コロナウイルス感染症の影響により、日本の飲料市場を取り巻く環境は大きく変化しております。当社は、このような環境の変化に機敏に対応しながら、飲料を通じてみなさまにハッピーをお届けするというミッションに沿った事業活動を徹底してまいりました。開発・マーケティング等を担うザ コカ・コーラ カンパニーおよび日本コカ・コーラ㈱の存在が必要不可欠です。日本コカ・コーラ㈱とあらゆる領域において緊密に連携を図るとともに、一体となったバリューチェーンを実現することにより、日本のマーケットにおける提供価値の最大化を図っております。2017年以降の同社との連携の深化が、日本のコカ・コーラシステム全体での意思決定の迅速化、イノベーションの強化、戦略の実行力強化に寄与しているものと考えております。0303代表取締役社長カリン・ドラガンすべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造する当社のビジネスモデルと価値創造プロセストップメッセージこれまで築いてきた基盤を最大限に活用し、持続的な成長に軸足を向ける
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