経営学、経営史、研究開発マネジメントなどを専門とし、企業が社会に果たす役割をふまえ、“良い経営”とは何かに関わって、“企業の主体性”を問いつつ、企業を通じて社会がより良くなることを研究している。2002年立命館大学大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。博士(経営学)。今後のCCBJHグループの取り組みや、CSVレポートの制作の参考にさせていただくため、アンケートを実施しています。みなさまのご感想やご意見などをお聞かせください。 本レポートでは、「価値創造プロセス」と「CSV Goals」の関連を図やQ&Aでわかりやすく示すとともに、マネジメント体制も整備され力強く推進できるようになった上に、「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」に関わってAWARDを創設するなど、様々な方法を駆使して全構成員の力を結集し成し遂げようという意欲に溢れています。コロナ禍の影響で事業収益が厳しくとも、中長期的な共通価値(CSV)の実現に向けて取り組んでおられることに敬意を表します。 さて、サスティナビリティーフレームワークとして3つのプラットフォームが明示されています。 「多様性の尊重」においては、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みにより、従業員のみなさんの「心理的安全性」が確保され、それぞれがもつ能力を存分に発揮する条件が整えられつつあります。近年は自社の人財の価値を示す「人的資本の開示」の動きが広がっており、取り組んでいただくことを期待します。 「地域社会」においては、飲料は人と人のつながりを強める上で大きな役割がありますが、コロナ禍で難しくなるなか、教育機関・市民団体・地域行政などとの産官学民連携をさらに推進されています。地域の人々にとってSDGsは縁遠いものと思われがちですが、身近にある地域の課題こそ持続可能な社会の実現につながるという実感をもつ「ローカライズ」に向け、地域のあらゆるところに顧客がいる飲料会社らしい取り組みを引き続き推進されることを期待します。 「資源」においては、かねてより明確な目標と実践によって地球環境問題の改善を進めてこられました。今回、サプライチェーン全体における温室効果ガス(GHG)削減に向け、さらに推進する目標を掲げられました。カーボンニュートラルをはじめとしたSDGsの取り組みは、我慢をすることではなく、将来世代の欲求を満たしつつ現在世代の欲求も満足させる取り組みであり、むしろ新しい技術開発などにつながる新しい発想のしくみづくりになることを期待しています。下記のURLまたは二次元バーコードよりアクセスしてください。https://form.ccbji.co.jp/form/csv2022工場見学のご案内、CSVレポート2022に寄せて50CSVレポート2022 アンケート青木 雅生 氏三重大学人文学部 教授CSVレポート2022に寄せて
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